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「女性の世界観・価値観の開放」を唱え、孤児からパリの女王にまで登り詰めたココ(ガブリエル)・シャネルが、パリにオープン(1910年)させた帽子店「シャネル・モード」から全ては始まる。その斬新なデザインで人気を博すと、たて続けに高級リゾート地ドーヴィル、ビアリッツに出店。まだ男性視点で窮屈だった女性ファッション界に新風を吹き込み、1916年にはオートクチュール・コレクションを発表。ジャージ素材のドレスや、ツイード素材のジャケットなどで一躍”オートクチュールの女王”に。香水のNo.5やアクセサリーまで多角的な展開をみせるが、第二次世界大戦で閉店を余儀なくされる。その後、彼女の亡命や死という不遇の時代が続くが、1983年にクロエやフェンディ等で活躍したデザイナー、カール・ラガーフェルドによって再興を果たした。
時計部門は1987年に設立。ファーストリリースはもちろん、女性用ウォッチ「ル・タン シャネル」である。その後、現在の「プルミエール」と形を変え、パリのヴァンドーム広場をモチーフにした八角形型ケースは定番アイテムに。2000年には「J12(ジェイトゥエルブ」で男性用も展開。素材にセラミックを使った斬新さと、シャネルのアイデンティティーだった白と黒のカラー展開はシャネルファン以外にも受け入れられ、現行の主力モデルとなっている。