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スイスでも屈指の古参ブランド「ジラール・ペルゴ」。その繁栄は二人の時計師が築いた知の融合によるものである。1791年、時計師ジャン・フランソワ・ボットがジュネーブに工房を開くことから全ては始まる。超薄型の懐中時計で有名になった彼は製造会社を設立。より効率を上げるため製作工程に必要な技師全てを社内に集め、後の一貫量産体制の基礎を創ったと言われている。一方の時計師、コンスタン・ジラール。彼は妻のマリー・ペルゴと名前を掛けあわせた「ジラール・ペルゴ社」を1856年に創業。1867年にはスリー・ゴールド・ブリッジ付きのトゥールビヨン懐中時計を開発し、パリの万国博覧会にて金賞を受賞し名声を得る。その後、両社とも経営は次世代へと受け継がれた1906年、ボット社の経営権がペルゴ社側に譲渡され、現在の体制が確立。1928年にはドイツ人時計師オットー・グラエフがペルゴ社の株を買取り世界市場を見据え、懐中時計から腕時計造りへと本格的に移行していく。
1945年に発表されたアール・デコ調のレクタンギュラーモデルは50年後に復刻し、現在でも「ヴィンテージ1945」として受け継がれている。また、1966年には3万6000振動の超ハイビートムーブメント「ジャイロマティック」を開発し、マニュファクチュールとしての威厳を発揮。反面、スイスで初のクォーツムーブメントも開発し、技術力あっての柔軟性も見せている。八角形ベゼルの「ロレアート」というスポーツウォッチから、前述トゥールビヨン腕時計の復刻まで、200年以上も革新を続けてきた貴重なマニュファクチュールである。