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斬新な発想を生み出すジャガー・ルクルトは、その生い立ちまでもが独特である。19世紀のスイス時計業界は、時計職人が独立して工房を始めていったのに対し、創業者=アントワーヌ・ルクルトは時計を製造する際の工作機械を設計するエンジニアだった。そんな彼が1833年にル・サンティエに職人たちと工房を始め、その独特な視点は超高精度のミクロノメーター(精密な長さを計る測定器。ミクロン単位の発明)を産む。これにより時計の精度は飛躍的に向上しただけでなく、1903年には厚さわずか1.38mmという世界最小のムーブメントまで開発する。圧倒的な技術力の高さでムーブメントメーカーとして確立した後の1930年以降は、自社製品の発売に注力していく。
当時、上流階級に人気だったポロ競技の激しい衝撃に耐える時計として、ケースそのものを反転させて保護する「レベルソ」を1931年に発表。その6年後にはエドモンド・ジャガーと提携して「ジャガー・ルクルト」ブランドを確立し、生産性を更に加速。アラーム機能を搭載した自動巻きムーブメント仕様の「メモボックス(1945年)」、リューズのないパワーリザーブインジケーター付き自動巻き時計「フューチャーマティック(1953年)」など独創的なモデルに留まらず、1981年からは数年連続して世界最薄のクォーツムーブメント記録を樹立。(Cal.606、Cal.601、Cal.608、Cal.630)以降、今日にかけてトゥールビヨン等の複雑機構や空気を動力として半永久的に動き続ける「アトモス」等、数百の発明と1.000以上のムーブメントを生み出したと言われている。