これほど、傑作時計を生み出すメゾンも珍しいのではないか。タンク、サントスの他にも、歴史を彩るモデルは数多い。1912年には発表されたとされる”トーチュ”は亀の甲羅をモチーフにした柔らかいケースラインが印象的な高級モデル。1926年にはひとつのボタンでスタート/ストップ/リセットを繰り返す「トーチュ ワンプッシュクロノ」も登場し、技術力の高さも発揮した。未だカルティエの手巻き時計の代表作としてコレクションされている。
1943年製のラウンド型防水ウォッチ“タンク エタンシェ”からインスピレーションし、1985年に誕生した「パシャ」も、ファッション・カルチャーが変革を迎えた時代が生んだ名作。チェーンにつながれたリューズプロテクターが印象的。メンズからスタートしたが、大ヒットを機にレディースウォッチ「ミスパシャ」も投入された。
その他、1986年に発表されながら21世紀を意識した”マスト21/ヴァンテアン”、トーチェの亀甲型ケースを引き継ぎ、画期的なベルトのワンタッチ交換システムも搭載。2002年にリリースされ、ミニサイズが出るほど大成功を収めた「ロードスター」等、カルティエのデザインセンスは尽きることがない。
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