1868年、時計の工房がひしめくスイス・シャフハウゼンにて、アメリカ・ボストン出身の時計職人フローレンス・アリオスト・ジョーンズが、職人であり実業家でもあったヨハン・ハインリッヒ・モーザーと共に創業。時計製作にスイスの伝統技術とアメリカのオートメーション機械製造を融合させようとし、ライン川の麓に工場を開設する。当初はアメリカをはじめとするの懐中時計市場を意識していたものであったが、1915年から腕時計も開発し、クォリティーの高さは折り紙つきで”キャリバー83”など、傑作ムーブメントも世に出している。1930~40年代には軍用「パイロットウォッチ」や基幹モデル「ポルトギーゼ」等をリリース。「マークXI」は英国、オーストラリア、南アフリカの3国空軍で採用されるほどに。1955年には耐磁時計「インヂュニア」も発表し、IWC特有の、実用性から生まれるシンプルな造形美が再認識される。
近年ではポルシェデザインの時計開発を数十年手掛けたり、メルセデスAMGとのコラボ等、積極的な一面も覗かせる。特筆すべきは”オルロジェ・コンプレ”と呼ばれる万能な時計職人の育成資格を保有するメーカーとしてのプライドが、脈々と継承されていることであろう。
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